AI導入事例
レガシーシステムを新プラットフォームに移すとき、最初に来るのが構成検討です。従来のやり方では、要員を割いて約1ヶ月。成果物は机上の比較表と概算です。問題は、その比較表の正しさを本番開発が始まるまで誰も確認できないこと。「選んだ構成が実は性能要件を満たさなかった」が発覚するのは、たいてい後戻りできなくなった頃です。今回の案件では、このやり方を捨てました。
2日で「動くプロトタイプ」を作り、実測で決める。
- 1. 現行システムの解析 — AIエージェント(Claude Code)で現行の画面・機能・権限を総ざらいし、画面14・機能45・項目527のロール別マトリクスと、対応区分つきの課題台帳46件に整理
- 2. プロトタイプ構築(実働2日) — 検討中の構成そのままに、API+デモ画面の動くプロトタイプを構築。規模は約6.6万行(API約2.7万行+画面約3.9万行)
- 3. データを投入して実測 — 1万件のデータを投入し、全API・全画面の応答を計測。「この構成は、この規模で、この速度が出る」が数字になる
実測したから、劣化も対策も「事実」で語れた。
1万件投入時の初回計測では、一部のAPIが22秒、画面表示は90秒を超えました。机上の検討ならここで振り出しに戻るところですが、実物があるのでどこが遅いのかを特定して対策できます。インデックス設計の見直しからアクセスパターンの変更まで、対策を4段階に分けて適用・再計測した結果——全APIが22秒→3秒以内、全画面が90秒超→2秒台。単体取得は600倍の改善を実測で確認しました。この数字とともに構成を確定したので、「本番で性能が出ないかもしれない」という不安ごと解消されています。
「調査」の常識が変わる。
このやり方の本質は、速さそのものではありません。意思決定の材料が「推測」から「実測」に変わることです。机上の比較表は動くプロトタイプと計測データに、「たぶん持つはず」は「この規模でこの応答時間」に、発覚のタイミングは本番開発中から構成検討中(=いくらでもやり直せる段階)に変わります。プロトタイプは捨てても惜しくないコストで作れるようになりました。だから、作ってから決める。構成検討・技術選定・PoCの進め方は、AIエージェントの登場で根本から書き換わっています。
同じ状況でお困りではありませんか。
「新システムの構成を決めきれない」「ベンダーの提案が妥当か判断できない」「PoCに何ヶ月もかけたくない」——その検討、動くもの+実測値で進めませんか。
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- 実録①:20年もののJavaを、約1週間でフル刷新
- 実録②:既存コード0行変更で、基幹系に新しい入口を作る
- 実録③:1ヶ月級の構成検討を、プロトタイプ2日+実測で(本記事)
※本記事の数値は2026年7月末時点の実測値です。開発成果はシステムの状態・要件により異なります。